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30坪の家の間取りはなにがおすすめ?成功させるためのポイント

一般家庭における家の広さの基準として「30坪」という数字が挙げられることがあります。しかし、この30坪はどのくらいの広さなのかイメージしにくい方もいるのではないでしょうか。

30坪の家を建てる場合は、どのような間取りが実現できるのか、駐車場は確保できるのかといった疑問が生じ、間取りづくりに悩むこともあるでしょう。

今回は、30坪の間取りのメリット・デメリットやおすすめの設備を紹介します。また、実際に30坪の間取りで家を建てた事例も紹介しますので、限られた空間を有効活用して快適な暮らしを実現したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

30坪はどのくらい広い?

1坪の広さは約3.3m2となっており、畳2つ分の広さです。そのため、30坪は約99m2となり、60畳分ほどの広さとなります。

国土交通省が公表した令和4年度住宅市場動向調査では、新築の注文住宅の平均延床面積が123.5m2(約37畳)でした。このことから、30坪の家は平均よりも小さいことがわかります。

30坪の家は3〜5人家族に適した広さとなっていますが、実際に家を建てる際はどのくらいの土地が必要なのかを以下で説明します。

必要な土地の広さ


30坪の家を建てる際に必要な土地の広さを把握するためには「建ぺい率」と「容積率」の2種類を把握しなければなりません。建ぺい率と容積率の詳細は、簡単に説明すると以下のことを指します。

● 建ぺい率:土地面積に対しての建物面積の割合
● 容積率:土地の面積に対する延床面積の割合

建ぺい率と容積率は土地によって上限が設定されており、上限を超えるサイズの家は建てられません。一般的には「建ぺい率50%、容積率100%」としているケースが多く、この場合、延床面積が30坪の家を建てるには30坪以上の土地が必要です。

場所によっては「建ぺい率40%、容積率80%」と設定しているケースもあります。この場合、土地の面積が37.5坪以上なければ家を建てられないことになります。

建ぺい率・容積率とは


建ぺい率とは、土地の面積に対する建物の面積を指します。住宅地の土地を守るために都市計画法によって定められたもので、約40〜60% に設定されていることがほとんどです。

建ぺい率の計算式は「建ぺい率(%)=建築面積÷敷地面積×100」です。たとえば、建築面積が40m2で敷地面積が100m2の場合「建築面積40m2÷敷地面積100m2×100=建ぺい率40%」と計算できます。

建築面積とは、建物を上から見た場合の面積を表し「水平投影面積」とも言われます。2階建て以上の建物の建ぺい率を計算する際は、面積が最も広い階が用いられる点に注意が必要です。

土地の面積に対する延床面積の割合を表す容積率は、地域によって上限が50〜1300%の範囲で定められており、上限を超える建物は建てられません。

容積率を導き出す際の計算式は「容積率(%)=延床面積÷敷地面積×100」です。たとえば、延床面積が200m2の家を敷地面積100m2の土地に建てた場合、容積率は200% となります。

容積率の注意点すべき点として、土地に面している前面道路の幅によって変動する「前面道路制限」があります。前面道路の幅が12m未満の場合、用途地域の区分によって上限が設けられ、道路の幅に40%または60%を掛けた数値 が上限となるため注意が必要です。

30坪の間取りのメリット・デメリット

30坪の間取りで得られるメリットは、主に以下のようなものがあります。

● 回遊動線に優れている
● 建築コストが抑えられる
● 適度な収納スペースを確保できる

30坪の間取りの場合、キッチンを中心とした回遊動線を設定しやすい点がメリットのひとつです。対面キッチンにすることで料理や配膳がしやすくなるほか、キッチンから洗面台へ直接移動できるなどが実現できます。

建築コストが抑えやすい点もメリットです。新築住宅の場合、建築費用は坪単価で計算されることが一般的であるため、延床面積が1坪違うだけでコストが変わります。住宅メーカーやグレードなどによって建築コストは変動しますが、コストをできるだけ抑えたい場合は、坪単価にも注目するとよいでしょう。

30坪の場合は、収納スペースを適度に設置することが可能です。スペースを大きくとることは難しいですが、部屋ごとに設置できる広さはあるため、必要なものだけを入れるだけのスペースは十分確保できます。

デメリット


30坪の間取りにはさまざまなメリットがあります。一方で、以下のようなデメリットも考えられます。

● 回遊動線によってほかのスペースを圧迫しやすい
● 大きな収納スペースの確保は難しい

回遊導動線を設置すると、日常生活をスムーズに送ることが可能です。一方で、家具を配置するスペースや家族が過ごせるスペースを圧迫する可能性があります。とくにアイランドキッチンを設置した場合、30坪の間取りでは狭く感じるでしょう。

また、回遊動線を採用する際は、耐震性などにも気をつける必要があります。回遊動線の設置によって壁が少なくなると、構造が弱くなることも考えられます。建築基準法で定められた耐震等級をクリアする必要があるため、耐震性を考慮した間取りを考えましょう。

大きな収納スペースの設置が難しい点もデメリットのひとつです。ウォークインクローゼットや土間収納など、広さを確保した収納スペースに憧れる方も多いですが、30坪の間取りでは厳しいでしょう。どうしても大きな収納スペースを設置したい場合は、別のお部屋を収納部屋にするといった方法を考える必要があります。

30坪の家におすすめの間取り

限られた空間を有効活用できる間取りはさまざまです。ここでは、以下の30坪の家におすすめの間取りを紹介します。

● リビング階段
● 吹き抜け
● スキップフロア
● シューズクローク


デザイン性や機能性に優れた設備の設置も可能なので、ぜひ参考にしてください。

リビング階段


リビング階段は廊下を歩くことなく1階と2階を行き来できるほか、必然的に家族と顔を合わせる機会が多くなります。そのため、家族とのコミュニケーションが取りやすくなり、家族団らんの機会を作れるでしょう。

廊下を省略できるため、30坪の間取りでも効率的なお部屋づくりができます。また、吹き抜けを設置したい方にも適しており、おしゃれな空間の構築も可能です。

吹き抜け


2階以上の階層をひとつにつなげて天井を高くする吹き抜けは、開放感を演出したい方におすすめです。高い位置に窓を設置できるため外からの光を取り込みやすい点が特徴です。30坪の間取りの場合、リビング階段と組み合わせて作ると圧迫感の少ない空間を構築できます。

吹き抜けを設置する際の注意点として、1階の音が2階にも伝わりやすい点です。たとえば、子どもが2階で勉強している際に1階の音が聞こえてくると、集中できないといった懸念があります。

また、プライバシーへの影響も考えられるため、吹き抜けを設置する際は家族と話し合ったうえで取り入れるとよいでしょう。

スキップフロア


スキップフロアは限られたスペースを有効活用し、居住スペースを広くとれる人気の間取りです。目線が届きやすい位置にスペースを設置できるため、家事をしながら子どもの様子を確認できることから、子育て世代にもおすすめです。

また、日光や風を遮る壁が少ないため、日当たりや風通しがよくなる点も特徴です。夏は涼しく、冬は暖かい空間が実現しやすくなります。

ただし、子どもの成長に伴うプライバシーへの配慮が必要です。完全に独立した空間ではないため、子どもが大きくなった際にどのようにするか考えたうえで設置しましょう。

シューズクローク


シューズクロークとは玄関と土間がつながった空間で、靴を履いたまま出入りが可能です。玄関に下駄箱が設置されている家が一般的でしたが、近年では収納量が十分に確保されたシューズクロークを設置している家庭も増えています。

シューズクロークを設置すると子どものおもちゃやアウトドア用品、車のタイヤなども収納可能です。また、玄関に物があふれる心配もなく、すっきりとした玄関をキープできます。

30坪の間取りの場合は、階段下のデッドスペースなどを活用することで、狭いながらも収納スペースを確保できるようになります。できるだけ玄関に収納できる空間が欲しい方は検討してみましょう。

ルーフバルコニー


ルーフバルコニーとは、屋根部分に作られるスペースを指します。通常のバルコニーは、2階や3階部分と同じ高さに作られますが、ルーフバルコニーは屋根部分であることからプライベート感あふれる空間が構築できます。

周囲の家からの視線を遮られるため、お昼寝やキャンプなどさまざまな楽しみ方ができるでしょう。また、落下防止用の柵も設置できるなど十分に安全対策を講じられます。

ルーフバルコニーは、本来屋根として利用される部分なので、都市部のような周囲の建物との距離が近い家でも取り入れやすいでしょう。

辰巳住宅では、施工事例を紹介しています。さまざまな理想にあわせた住宅のアイデアを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

30坪の間取りの事例

ここでは、実際に30坪の間取りで家を建てた事例を紹介します。どのような間取りで家を建てたのか、詳しく見ていきましょう。

中庭のある 和と北欧の平屋


ひとつ目は50坪の土地に建てられた「コの字型の平屋」です。中庭が設置されており、リビングや主寝室、廊下から中庭へアクセスできます。出入りする窓も大きいため、外の光を取り込みやすい点も特徴です。

Ⅱ型アイランドキッチンを採用しており、リビングや脱衣所への動線も考えられた空間となっています。玄関には土間収納などの収納スペースを設置しています。荷物であふれかえる心配もなくスッキリとした印象を与えてくれるでしょう。

玄関とリビングにあたる部分は高天井となっており、圧迫感のない空間です。洗面台も広々としたスペースとなっているため、忙しい朝でも複数人が同時に支度できるような設計となっています。

延床面積は、27.05坪とコンパクトながらも3LDKの間取りを確保し、なおかつ車を3台駐車できるスペースもあるため、非常に効率的な間取りとなっています。

こちらの記事では「中庭のある 和と北欧の平屋」を写真付きで紹介しています。物件のお問い合わせや見学も可能です。興味を持った方は、ぜひご覧ください。

朝陽と夜景を眺める2階リビング


ふたつ目は高台に建てられた2階建ての住宅で、オーナーのこだわりが詰まった設計です。リビングやキッチンは2階に設置しているほか、リビングの奥には書斎を完備しています。書斎の窓は座った際の目線に高さを合わせています。

また、4畳弱のシアタールームも設けられており、ゆったりと映画鑑賞が楽しめる造りです。1階部分に3つの部屋と水回りが設置されています。約5畳の洋室が2つと6畳の主寝室があり、主寝室には3畳分のウォークインクローゼットが完備されています。

特徴的な部分のひとつが、リビングからキッチンにかけて設置されている広々としたバルコニーです。リビングとキッチンからアクセスでき、高台からの街並みを一望できるので、友人を招いてのホームパーティーなどに活用できそうな印象を与えてくれます。

こちらのページでは「朝陽と夜景を眺める2階リビング」を写真付きで紹介しています。物件のお問い合わせや見学も可能です。ぜひご覧ください。

30坪の間取りを成功させるためのポイント

30坪の間取りはコンパクトな印象ですが、後悔しない家づくりを実現するためには、以下のポイントを意識することが大切です。

● 開放感を強調する
● 収納をバランスよく配置する
● デッドスペースを活用する
● 生活動線や家事動線を意識する
● 窓は大きく高い位置に設置する
● 生活音に配慮する
● 家族同士の距離感を大切にする

ここでは、上記の内容について以下で解説します。限られた空間で快適に暮らしたい方は、ぜひ参考にしてください。

開放感を強調する


30坪という限られた床面積でおしゃれな間取りを実現するには、開放感を意識することが大切です。柱や壁を極力排除して部屋を区切らないようにすることで、視線が通る範囲が広がり、狭さを感じさせません。

また、LDKを広く設計し、個室は適度な広さに抑えることも重要なポイントです。居住する時間が長いLDKの広さを確保し、快適に過ごせるスペースに仕上げることで、住まい全体の満足度を高められます。

さらに、膨張色を選ぶほか家具やインテリアを工夫することで、実際の面積以上に広く感じられる空間を作り出せるでしょう。

収納をバランスよく配置する


30坪の間取りでは、居住スペースと収納スペースのバランスを適度に保つことが重要です。収納が不足すると居住スペースに物があふれ、間取りや内装デザインの魅力が損なわれてしまいます。一方で、収納を過剰に設けると居住スペースが圧迫されてしまうでしょう。

収納スペースを決める際は、現在の生活習慣だけでなく、将来的な変化も見据えることが大切です。子どもの成長や新たな趣味などにも対応できるよう、収納スペースに余裕を持たせることをおすすめします。

また、収納は使いやすさを重視し、必要な量を適切な場所にバランスよく配置することが肝心です。荷物をリストアップして必要な収納量を把握した上で、使う場所の近くに収納スペースを設けるように心がけましょう。

デッドスペースを活用する


30坪の限られた空間で理想の間取りを実現するには、デッドスペースを有効活用することが重要です。小屋裏や階段下など、本来は使われないスペースを収納やデスクスペースとして活用することで、居住スペースを最大限に広げられます。

また、長方形の敷地や、道路から建物までに細長い路地上の敷地がある旗竿地 などに家を建てる際には、収納スペースの確保に頭を悩ませる方も多いでしょう。その際は空間を立方体として捉え、玄関まわりや壁面、床下などの細部まで注意深く間取り図をチェックしてすることをおすすめします。

デッドスペースの活用で、居住スペースを圧迫することなく収納スペースを確保できます。また、スケルトン階段を採用するなどデザイン性にもこだわることで、機能性と美しさを兼ね備えた魅力的な空間を生み出せるでしょう。

生活動線や家事動線を意識する


30坪の家で快適に暮らすには、家事動線と生活動線を意識した間取りづくりが重要です。家事動線は、洗濯やお料理などの家事をスムーズに行えるよう、最短ルートを選びやすい動線を取り入れると効率化につながります。

また、家族全員の生活動線を間取り図に書き込んでみることで、動線のかぶりや分散が把握でき、適度なバランスを保てます。動線が重なり過ぎるとストレスがかかりやすく、逆に分かれ過ぎると家族間のコミュニケーション不足につながる可能性があるため注意が必要です。

家事や日常生活をシミュレーションし、効率的な動線を考えることが暮らしやすい間取りづくりのポイントといえるでしょう。

窓は大きく高い位置に設置する


30坪の家を広く見せたい場合、窓の大きさと位置に注目することが大切です。大きな窓を設置することで、外部の景色を取り込み開放感を演出できます。また、高い位置に窓を配置すると部屋の奥まで光を届けられます。

高い位置に設置する窓は「ハイサイドライト」と呼ばれ、天井近くに設置するか、天井から10㎝程度下げた位置に設置するのが一般的です。人の目線よりも高い位置にあるため、カーテンなどを付けなくてもプライバシーが守られやすい点が特徴です。

ハイサイドライトは採光だけでなく、換気にも適しています。換気目的で設置する場合は、開閉可能なタイプを選ぶ必要があります。高い場所に窓を設置した際は、チェーンや電動式などを取り入れて、安全に開閉できるようにしましょう。

生活音に配慮する


30坪の間取りでは、各部屋の距離が近くなるため音に配慮する必要があります。とくに隣が寝室の場合、就寝時間のズレやトイレの音で目が覚めてしまうことがあるので、廊下やクローゼットを挟むと音が伝わりにくくなるでしょう。

また、子どもが寝ている時間帯に家を出入りする場合は、子ども部屋と玄関を離すことをおすすめします。音の問題は実際に暮らしてみないと気づかないことが多いため、家族それぞれの生活リズムを考慮しながら対策を立てることが大切です。

家族同士の距離感を大切にする


30坪の限られた空間の中で、家族が適度な距離感を保ちながら快適に暮らすには、プライベートスペースの確保が重要です。家族が自分の時間を過ごせる空間を作ることで、適度にプライバシーを維持しながら良好なコミュニケーションを構築できます。

一方で、子どもが低学年未満の場合は、完全な個室を与えると親の目が届きにくくなってしまうでしょう。リビングやロフトに子ども用のスペースを設けるなど専用の居場所を作ることで自立心を育めます。

家族が仲良く暮らすためには、プライバシーとコミュニケーションのバランスが大切です。年齢や家族構成に応じて、適切なプライベートスペースを確保することで、居心地のよい住空間を実現できるでしょう。

こちらの記事では、注文住宅の相場について紹介しています。価格帯別の間取りや費用を抑える方法も取り上げてますので、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

30坪の間取りで家を建てる場合、建築コストが抑えられるほか回遊動線に優れているといったメリットがあります。回遊動線が優れていると、料理の配膳や水回りへのアクセスがしやすくなるといった効果が得られます。

30坪の間取りで家づくりを成功させるには、開放感を強調して広く見せる工夫が必要なほか、デッドスペースを有効活用することが重要です。30坪の間取りはコンパクトであるため、圧迫感を覚えずに家族全員が快適に暮らせるような空間づくりを目指しましょう。

辰巳住宅では、設計士とインテリアコーディネーターが家づくりをサポートし、豊富な経験と知識を活かしてクオリティの高い家を目指します。注文住宅では外観や内装などバリエーション豊かなデザインを用意していますので、こだわりの詰まった家づくりを実現したい方は、ぜひ一度お越しください。

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