吹き抜けのメリット・デメリットは?後悔しないためのポイントも解説
吹き抜けは、開放感のあるおしゃれでかっこいい家にしたいと感じている方にとって魅力的な空間です。しかし、どんな効果があるのかを知り、メリット・デメリットを踏まえておかないと、後悔してしまうことも少なくありません。
そこで今回は、人気の吹き抜けについてメリット・デメリットを詳しく解説します。後悔のない家づくりのためのポイントについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
吹き抜けとは?
吹き抜けとは、一階と二階の間に床を設けず、上下の空間を縦につなげた構造のことを指します。一般的な天井の高さが約2.4mなのに対し、吹き抜けは約5〜6mと高く、圧倒的な開放感が得られるのが特徴です。
とくに、リビングや玄関、階段周辺に取り入れると自然光がたっぷり差し込み、明るく開放的な印象になります。都市部の三階建て住宅では、採光を確保する目的で一階から三階までつなぐ吹き抜けを採用する例もあり、幅広く人気を集めている設備です。
吹き抜けのメリット
吹き抜けを取り入れた住まいは、広々とした印象を与えてくれる人気の間取りです。吹き抜けによって視界が抜けて開放的な空間が生まれるだけでなく、上部からの自然光が一階まで届くので、部屋全体が明るく快適になります。
また、風通しのよさや家族のつながりを感じやすくするなど、生活の質を向上させるメリットも豊富です。ここでは、吹き抜けがもたらす数々の利点をご紹介します。
メリット1.開放的な空間が作れる
吹き抜けを取り入れれば、住まいに開放感を演出できます。天井が高くなることで視界が広がり、実際の面積以上に空間を開放的に感じさせられるのが特徴です。
面積が限られたリビングや玄関でも、吹き抜けを設けることで圧迫感を軽減し、のびのびと過ごせる空間になります。また、リビング階段と組み合わせれば、空間全体がよりスタイリッシュな印象になるでしょう。
大開口の窓を設ければ、空間がより広く感じられるのも吹き抜けのメリットです。見た目にも心地よく、居心地のよい空間づくりに最適なアイデアといえます。
メリット2.風通しよく明るい空間になる
吹き抜けのある住まいは、風通しのよさと自然光の取り込みやすさが魅力です。二階部分に窓を設けることで太陽の光が一階までしっかり届き、室内が明るく快適な空間になります。周りに住宅が密集している場合でも、高い場所に窓を設ければ視線を気にせず採光できるでしょう。
また、上下階に設けた窓を使うと空気が循環しやすくなり、自然な換気が可能です。シーリングファンを取り入れれば効率良く空気が循環でき、季節を問わず心地よい室内環境が整います。
メリット3.家族間のコミュニケーションがとりやすくなる
吹き抜けを取り入れた住まいは、上下階をゆるやかにつなぎ、家族間の会話を自然に生み出してくれます。二階にいる子どもに声をかける際も、わざわざ階段をのぼらずに一階から呼びかけられるので、日常のやりとりがスムーズになるでしょう。
吹き抜けは、家のどこにいても家族の気配を感じられる安心感があり、孤立感を減らしてくれる空間設備です。一階と二階で世帯を分けた二世帯住宅でも、吹き抜けを活かせば距離感を保ちつつ会話のきっかけが生まれます。
メリット4.デザイン性の高い家になる
吹き抜けを取り入れることで、住まいのデザイン性が一段と高まります。天井が高く広がる空間には、大きなシーリングファンやペンダントライト、長めのカーテンなどを組み合わせることで、印象的でおしゃれな演出が可能となるでしょう。
また、吹き抜けは和室にも洋室にも自然に馴染むので、住まい全体のテイストに合わせやすいのも魅力です。合わせる照明やインテリアによってデザイン性が高まり、個性を演出できるのもメリットといえます。
こちらの記事では、注文住宅の相場について解説しています。
費用が変動する要素や予算の考え方も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
吹き抜けのデメリット
開放感や採光性の高さなど多くの魅力を持つ吹き抜けですが、設計前に知っておきたい注意点もあります。たとえば、二階の床面積が減ることで部屋数が限られてしまったり、空調が効きづらくなったりする課題もあります。
また、上下階がつながることで音やにおいが広がりやすい、高所の掃除・照明交換がしづらいといった声があるのも事実です。ここからは、吹き抜けのデメリットについてそれぞれ詳しく解説します。
デメリット1.二階の床面積が減ってしまう
吹き抜けを採用することで開放感は得られますが、二階の床面積が減るデメリットもあります。天井と床を取り払う構造上、二階の部屋数や収納スペースが制限される可能性があるので、将来の家族構成や生活スタイルを見据えて検討することが大切です。
とくに、子ども部屋や書斎、クローゼットなどを重視したい場合は、吹き抜けによって希望の間取りが実現できるかを事前に確認しておきましょう。玄関など別の空間に吹き抜けを設ける代案も有効です。
デメリット2.空調が効きづらくなる
吹き抜けのある家は開放感が魅力ですが、空調効率が悪くなる点には注意が必要です。上下がつながった空間では、暖かい空気が上にのぼりやすく、冬は足元が冷えやすくなります。また、夏は高窓から強い日差しが入りやすく、室温が上昇しやすいです。
エアコンだけでは稼働時間が増え、光熱費が高くなるケースもあり、対策として床暖房の導入やシーリングファンの設置、全館空調システムにするなどが有効です。冷暖房効率を意識した工夫を行うことで、快適な暮らしを実現できるでしょう。
デメリット3.音や匂いが伝わりやすくなる
吹き抜けのある住まいは、家族のつながりを感じやすい反面、音やにおいが広がりやすい面もあります。上下階がつながっているので、一階のテレビの音や会話が二階に届きやすく、静かな環境を求める場合は不便に感じる場面もあるでしょう。
また、キッチンで調理した際のにおいが上階まで広がることもあり、におい対策や換気の工夫も必要です。家族の気配を感じられるよさを大切にしながらも、必要に応じて間仕切りや防音・換気対策を取り入れることが、快適な住空間づくりのポイントになります。
デメリット4.メンテナンスや掃除がしづらくなる
吹き抜けのある家は開放感が魅力ですが、高さゆえに掃除やメンテナンスがしづらいというデメリットもあります。二階部分にある窓や照明、シーリングファンなどは手が届きにくく、掃除には専用の道具や脚立、場合によっては業者の手配が必要になることも少なくありません。
とくに、照明の交換やファンの掃除は高所作業となるので、メンテナンスの方法についても考慮が必要です。設計段階でメンテナンスのしやすさを意識し、昇降式照明やブラケット照明を取り入れると負担を減らせます。
吹き抜けで後悔しないための8つのポイント
吹き抜けは明るく開放感のある空間を実現できる反面、後悔しないためには設計段階での配慮が欠かせません。断熱性や気密性をしっかり確保することはもちろん、冷暖房の効率を高める工夫や、音・においへの対策も重要です。
また、メンテナンスのしやすさや窓・照明の配置・耐震性なども踏まえてプランを考えることで、快適さと安心を両立できるでしょう。ここでは、吹き抜けのある家づくりで後悔しないための8つのポイントを紹介します。
1.断熱性・気密性を高くする
吹き抜けのある空間は窓の数も増える傾向があるので、外気の影響を受けやすくなります。そのため、断熱性・気密性を高めることは快適な住まいづくりに欠かせません。
壁や床、屋根に断熱材をしっかりと施工するのはもちろん、窓には高断熱サッシや複層ガラスを採用すると、断熱性が高まり室温が安定しやすくなります。
結果として、冷暖房の効率も向上し、光熱費の節約や省エネにもつながるでしょう。吹き抜けを備えた家でも快適に過ごすには、断熱性と気密性がポイントです。
2.冷暖房効率を上げる工夫をする
吹き抜けのある家は天井が高く、縦に空間が広がる分、冷暖房の効率を高める工夫が必要となります。なお、エアコンは一階だけでなく、中間の高さに設置すると空気の循環がよくなります。さらに、シーリングファンや床暖房を併用することで、その効率を高められるでしょう。
高い位置にある窓には、ブラインドやスクリーンを取り付けて、直射日光の調整ができるようにするのもおすすめです。また、全館空調システムを導入すれば、家全体の温度を均一に保ち、快適な室内環境を維持しやすくなります。
3.吹き抜けの位置をしっかり考える
吹き抜けを取り入れる際は、位置や奥行きをしっかり考えた間取りにすることが重要です。外壁から部屋の奥までの距離が短いと、十分な開放感や採光が得られにくくなってしまいます。
また、二階部分にバルコニーや部屋が張り出していると、下の階から見たときに圧迫感が生じるだけでなく、光も遮られる可能性があります。
開放感と明るさを最大限に活かすには、一階と二階の壁をそろえ、奥行きのある配置にするのがポイントです。設計段階でしっかりと検討することが後悔を防ぐポイントです。
4.音・匂いへの対策をする
吹き抜けは家族の気配を感じやすい反面、上下階で音やにおいが伝わりやすいというデメリットがあります。音が気になる場合は、二階の個室に静音性のある引き戸を使うのがおすすめです。必要なときだけ空間を仕切れるので、光をしっかりと取り込むこともできます。
また、子ども部屋や寝室は吹き抜けと直接つなげず、廊下などを挟んで音を届きにくくするなどの対策も有効です。におい対策としては、キッチンを吹き抜けから離す配置にするのもよいでしょう。暮らしの快適さを守るには、間取りにも工夫が必要です。
5.メンテナンスがしやすい工夫をする
吹き抜けは開放感が魅力ですが、掃除や点検がしづらいのが悩みとの声もよく聞かれます。そこでおすすめなのが、吹き抜け上部を回廊のように囲んだ、メンテナンス性の高い設計です。
吹き抜けに回廊を設けることで、照明や窓のメンテナンスのしやすさが向上します。なお、通路部分は建築面積に含まれる場合があるので、建築基準法の容積率にも配慮が必要です。美しさと使いやすさを両立するために、設計段階でメンテナンスについても意識しておきましょう。
6.窓の位置・大きさを考える
吹き抜けを設ける際は、窓の位置や大きさにも工夫しなければなりません。東向きの窓なら朝日を、南向きなら日中の光をしっかり取り込めるので、明るい空間を作りやすくなります。
外からの視線が気になる場合は、スリット窓を複数配置することで、採光とプライバシー保護の両立が可能です。隣の家との距離が近い場合には、二階の高い位置に窓を設置するのもよいでしょう。
窓の位置や大きさによっても快適性が変わるので、住環境や採光性についてもしっかりと検討する必要があります。
7.照明にこだわる
吹き抜けのある空間では、照明計画が重要です。天井が高い分、光が届きにくく、想定より暗く感じるケースもあります。だからといって照明を多く設置すると、光熱費がかさむ可能性もあるでしょう。
ペンダントライトを吊す、壁面に間接照明を配置するなど、高さを活かしつつ明るさを確保できる工夫が必要です。壁面に取り付けるブラケットライトを取り入れるのもよいでしょう。
照明の種類や位置によって電気配線の設計も変わるので、建築段階からしっかりと計画を立てなければなりません。
8.耐震性能を確保する
吹き抜けのある住まいを計画する際は、耐震性能への配慮が必要不可欠です。吹き抜け周りの梁や柱、水平構面が少なくなるので、設計段階で耐震性との両立を図る必要があります。
なお、吹き抜けの広さや形状は、ハウスメーカーや工法によって実現できる範囲が異なりますので、信頼できる建築会社を見極め、耐震性に関しても設計段階から打ち合わせすることが大切です。
吹き抜けにおすすめの間取りアイデア
吹き抜けを活かすなら、空間設計にこだわった間取りが重要です。とくに、吹き抜け+・リビング階段や吹き抜け玄関は、開放感とデザイン性の両立が叶う人気の組み合わせです。
近年では、スキップフロアとの相性もよく、視線の抜けと動線の変化が生まれ、家全体に遊び心をプラスできる間取りとして注目されています。
ここからは、採光・通風の工夫や冷暖房対策と合わせて、吹き抜けの魅力を最大限に引き出せる間取りアイデアについて見ていきましょう。
吹き抜け+リビング階段
吹き抜けと相性のよい間取りとして近年人気を集めているのが、リビング階段です。吹き抜けにリビング階段を組み合わせることで、空間が縦にも広がり、開放感のある居心地のよい空間となります。
階段ホールや廊下を省けるので、床面積を有効活用できるのも大きな魅力です。さらに、上下階をリビングでつなぐことで家族が自然と顔を合わせる機会が増え、コミュニケーションの生まれやすい家を実現できるでしょう。デザイン性を重視する方にもおすすめの組み合わせです。
吹き抜け+玄関
吹き抜けを玄関に取り入れることで、限られたスペースでも縦方向の広がりが生まれ、訪れる人に開放感と高級感を与えます。北米風や京町家風のデザインにもマッチし、個性的かつ印象的な玄関空間が実現するでしょう。
高窓を設置すれば自然光が差し込み、明るく清潔感のある空間に仕上がる点も魅力です。ただし、玄関周りは開閉する機会が多く外気の影響を受けやすいので、断熱や冷暖房計画を慎重に立てることが重要です。
スキップフロアの活用
吹き抜けで上階の床面積が減ることに不安がある方には、スキップフロアの活用がおすすめです。スキップフロアとは、1つの階層のなかに複数の高さを持つフロアを設ける間取りを指します。
たとえば、一階と二階の中間に中二階を設けることで、収納や書斎、子どもの遊び場など多目的に活用できます。上階の床面積もスキップフロアの空間を活用すれば広さを確保できるでしょう。
壁で仕切らず段差でゾーニングするので、家族の気配を感じやすく、吹き抜けの開放感を損なうこともありません。限られた面積でも立体的に空間を使いたい方にぴったりの工夫です。
辰巳住宅のInstagramでは、吹き抜けのある住まいの特集を公開しています。
ぜひ、あわせてご覧ください。
まとめ
開放感のある明るい家を目指すなら、吹き抜けは人気の選択肢です。デザイン性にも優れ、快適でおしゃれな空間を提供してくれるでしょう。その半面、二階の居住スペースが狭くなったり、冷暖房が効きにくくなったりするなどのデメリットにも注意しなければなりません。
辰巳住宅株式会社では、設計士とインテリアコーディネーターが作る個性豊かなオリジナルハウスをご提案しています。明確なイメージがない方でも、担当スタッフがお話をお伺いしながら、ご要望に合わせた住宅をカタチにいたします。
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